Amazonは6月の「環境月間」をきっかけに、2024年6月22日に兵庫県尼崎市にあるAmazonの物流拠点、フルフィルメントセンター(FC)に県内在住の小中学生7名を招き、サステナビリティ(持続可能性)をテーマとしたSTEM教育イベントをAmazonとして日本で初めて開催しました。

子どもたちの身近にあるものから「環境問題」という大きな社会課題について今一度考え、テクノロジーが課題解決のひとつになり得ることを実感してもらう場を作ることが目的です。

今回のイベントのテーマは「梱包」です。子どもたちは商品に最適な梱包材を選ぶAmazonの取り組みを学び、それを実現するためのプログラミングを体験。最後にはAmazonのFC内を見学し、目の前で展開されるAmazonのテクノロジーをワクワクしながら見つめました。


梱包からサステナビリティに関するAmazonの取り組みを紹介

イベントではまず、Amazonのオペレーション サステナビリティチーム シニアマネージャーの井田恭子さんが登壇。持続可能な未来を実現するためにAmazonがどんな取り組みをしているのか、Amazonが実際に使っている段ボール箱や紙袋なども見せながら説明しました。

ダンボールで作られた封筒を手に持ち見ている男の子。その前にはAmazonロゴが入った白い紙袋やAmazonの段ボールが置かれている

「たとえば本1冊を梱包するのに、大きな箱を使うと、たくさんの資源を消費してしまいますね。ですから、この場合は本より一回り大きいサイズの紙袋を選ぶのが正解なんです。梱包がより適切なものになれば、資源が無駄にならないし、1台のトラックにより多くの商品を積めるようになるので、トラックから出る温室効果ガスを減らすことにもつながります」(井田さん)

緑色のTシャツを着ている女性がスクリーンに表示された写真を指さしている。スクリーンの前に7人の子どもたちが椅子に座り、彼女の話を聞いている

続いて井田さんは、脱炭素化に向けたAmazonの取り組みを紹介。FCの屋根に設置された太陽光パネルや風力発電、配送に使うリヤカー付き電動アシスト自転車や電気自動車の写真を見せると、子どもたちは大きくうなずいて、学校で学んだことやSDGsなどに結び付けて理解を深めているようでした。


ゲームでプログラミングの基本を学び、どのように社会で役立つかを実例を交えて紹介

続いて登場したのは、Amazonでプログラミングの仕事をしているオペレーション技術統括本部の永野亮介さんです。Amazonの物流拠点では、商品の大きさや形にあわせて、適切な梱包材を機械が提案します。その機械を動かすために必要なのがプログラミングです。

まず初めに、子どもたちの前に1台ずつパソコンが配られました。パソコン画面の中央に現れたのは、コンピューターのイラスト。その左右にはネズミとゾウがいます。子どもたちは、流れてくる品物をコンピューターが見分けて、ネズミとゾウのどちらに渡すかを決めるプログラムを作りました。

パソコンの画面に子ども向けのプログラミングソフトのカラフルな画面が表示されている。そのパソコンを子どもが操作している

小さなチーズが流れてきたらネズミに渡し、紙袋に入れてもらいます。大きなスイカはゾウが段ボール箱へ。学校の授業などでプログラミングに触れたことのある子は、すぐにコツをつかんでプログラムを仕上げます。最初は苦戦していた子も、1つ目の課題をクリアすると、楽しそうに2つ目の課題にチャレンジしていました。

緑色のTシャツを着た男性が、男の子の右側でPCを操作しながら説明している

「プログラミングは身近なところでも使われています。例えばエレベーターに乗って5のボタンを押すと5階で止まるのも、プログラミングが働いているから。このようにプログラミングを使うと生活が便利にもなるし、Amazonのように適切な梱包材の選択などに使用していけば、環境問題の解決にもつなげることができるんです」(永野さん)

Amazonでは、商品に最適な梱包材を選ぶためにプログラミングなどのテクノロジーを使っていること、そしてそれが環境問題の解決に役立つことを知った子どもたちは、FCツアーに出発しました。


機械が「ちょうどいい」サイズや長さを教えてくれるAmazonのテクノロジー

まず、1階の出荷エリアで、先ほど教室で学んだプログラミングの技術が活かされている梱包の現場を見学しました。最初に見たのは紙袋自動梱包機。作業者が商品を機械に入れると、機械がそのサイズを自動で測定し、紙袋の資材をちょうどいい大きさにカット。数秒のうちに商品が適切な大きさの紙袋に梱包されます。子どもたちは、「もう紙袋が出てきたよ。速いな〜」と驚いた様子でした。

続いては、人が手作業で商品を梱包する場所です。機械に商品のバーコードを読ませると、モニターにはその商品に最適なサイズの箱や紙袋の番号がパッと表示されます。作業者はその提案されたサイズの梱包材を棚から取り出し、商品を入れます。さらに、横にある別の機械のボタンにタッチすると、その梱包材の長さにあったテープがビュッと飛び出しました。

畳まれた状態のダンボール箱がたくさん置かれている棚の横で安全ベストを着て作箱詰め作業をしている男性。その横に立つ男性は5人の子どもたちにその様子を説明している

「ちょうどいいサイズの梱包材を機械が提示するので、作業する人は迷うことなく作業を進めることができます。プログラミングによって商品にぴったりの梱包材を選ぶことは、資源を減らすだけでなく、人の作業を楽にし、効率性にも貢献します」(FCツアーガイドを務めた井関大介さん)


Amazonの物流拠点の中で活躍するアマゾンロボティクスを見学

続いて向かったのは、たくさんのロボットが働くアマゾンロボティクスのエリア。商品が入った黄色い棚「ポッド」を薄くて平らなロボット「ドライブ」が持ち上げて、作業者のいる作業場まで運んできます。

「ここではたくさんのドライブが動いています。ドライブは床に貼ってある2次元コードを読み取って動くようにプログラミングされています。だから、こんなに多くのドライブが同時に動いてもぶつからずに、目的地まで正確に到着するんですよ」(FCツアーガイドを務めた大河内博司さん)

黄色の棚の前で、3人の子どもたちに話しかけているオレンジ色の安全ベストを着ている男性

FCツアーを終えた子どもたちに、今日1日の感想を聞いてみました。

中学2年生の男の子「Amazonの商品がどうやって届くのか、よくわかりました。今日勉強したなかではプログラミングが面白かった。小学校で勉強したことを久しぶりに思い出しました」

中学2年生の女の子「プログラミングを勉強できて楽しかったです。将来はプログラミングの仕事をするのもいいなと、興味が湧きました」

中学1年生の男の子「地球温暖化についてよくわかりました。温暖化のことは学校でも勉強したので、興味があったんです。Amazonは梱包を工夫して、環境に配慮しているのがすごいと思いました」

Amazonは、地球上で最もお客様を大切にする企業になることを理念とし、サービスを提供する地域社会への貢献に尽力しています。その一環として、子どもたちが早い時期からSTEM教育の分野へ興味を持ち、スキルを身につけられる学習機会を作るサポートをしています。

Amazonにとって、より持続可能な未来の実現と地域社会との連携は最も大切にしていることのひとつです。Amazonはこれからも次世代を担う子どもたちがSTEM分野に関心を持つための機会創出に取り組むとともに、持続可能な社会の実現に向け、独自のテクノロジーを進化させるとともに、地域社会への貢献を続けていきます。


STEM教育とは?
Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、Mathematics(数学)という教育分野の総称で、それぞれの頭文字をとってSTEM(ステム)教育と呼ばれています。

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